レビュー

あまりモテない光源氏
 HOT・BのちょっとHなホラーAVG。時代的にもゲーム完成度も「妖姫伝」「闇の壱与伝説」の間(やや「闇の壱与」寄り)に位置する。
 グラフィックス(いちおう瞬間画面表示)や演出面(いちおうBGMあり)は、当時の他社AVGと比較して遜色ない。シナリオ的にも、ありがちな展開だが悪くはない。正直言って、あまりこれといった特徴がない。紹介文を書くのも大変なほど(笑)
 特徴がないということは大きな欠点もないということで、選択式AVGが好きな人は、コレを購入してみるのも悪くない選択(笑)だといえる。

 もちろん原作は紫式部の「源氏物語」。原作を多少なりとも知っていた方が楽しむことができるだろう。しかしストーリーは大幅に違うので、覚悟が必要だ。設定はそのままでどこまでアレンジできるのか挑戦、というぐらい違うので、ファンは怒らないように。
 厳しいことを書くならば、せっかく源氏物語をモチーフにしているのにその深さを生かしきれていない。といっても当時の他社のいくつかの(殊にアニメ原作付きの)AVGと比べれば、だいぶマシな方だ。源氏物語に愛情がなければ、この作品は生まれていないのだろう。

 ちなみに、源氏物語といえばHシーンを期待して当然(?)だが、それを期待して購入すると拍子抜けする。Hシーンは味付け程度である。このゲーム中の光源氏はあまりモテないのだ。
 とはいえラストシーンでスタッフロールが流れていくサマを見ていると、製作者が、光源氏という人物や源氏物語という古典、ひいては紫式部という人物をどのようにイメージしたかったのか、その意図が理解できる気がする。
 んー、諸行無常である。(←それは平家物語)

オープニング

以下ネタバレ注意
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